軽自動車は本当に危険?安全性を考えた車選びのポイント

公開日:2025/02/15   最終更新日:2025/02/19

軽自動車の画像
軽自動車は燃費や維持費の面で魅力的ですが、安全性に不安を感じる方も少なくありません。しかし、最近の軽自動車は安全技術が進化し、選び方次第でリスクを軽減することが可能です。そこで本記事では、軽自動車の安全性について検証し、より安全な車を選ぶためのポイントを紹介します。

軽自動車の事故リスクは本当に高いの?

軽自動車は軽量でコンパクトなため「事故時の死亡率が高いのでは?」と不安に感じる人もいるでしょう。たしかに普通車よりも車体が小さいため、安全性を気にする声は少なくないです。

しかし、実際のデータを見ると、軽自動車が特別に危険であるとは一概にいえません。ここでは、軽自動車の事故リスクについて解説します。

軽自動車に対する世間のイメージ

軽自動車は運転しやすく、燃費や維持費の面でもメリットが多いため、多くの人に選ばれています。しかし、車体が軽いため衝撃に弱く、事故時の安全性に不安を感じる人も少なくありません。

そのため「少しでもリスクを減らしたい」と考え、普通自動車を選ぶ人もいるでしょう。ただし、軽自動車が本当に危険なのかを正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。

軽自動車の事故死亡率はそれほど変わらない

実際の事故データを見てみると、軽自動車と普通自動車の死亡率には、大きな差はないです。全体の事故死亡率は軽自動車が0.26%、普通自動車は0.22%と、わずかに軽自動車の方が高いものの極端な違いは見られません。

また、車両同士の衝突事故(相互事故)では、軽自動車が0.22%、普通自動車が0.19%と、こちらも差はごくわずかです。さらに、単独事故に限ると死亡率は軽自動車が4.47%、普通自動車が4.51%と、むしろ普通自動車の方が若干高い結果となっています。

これは、固定物に衝突する際、車の重量と速度が衝撃の大きさに影響するためです。軽自動車は重量が軽いため、同じ速度で衝突しても衝撃のエネルギーが比較的抑えられ、安全性が確保されるケースがあります。

軽自動車の安全性

軽自動車は普通自動車と比べて小さく、事故時のリスクが気になる方も多いかもしれません。しかし、安全基準や設計の工夫によって、軽自動車も十分な安全性を確保しています。以下に詳しく見ていきましょう。

普通自動車と同じ安全基準でテストされている

車が販売される際には、安全性を評価するための厳しいテストが実施されます。このテストは普通自動車と軽自動車で分けられているわけではなく、同じ基準で行われます。

そのため、軽自動車だからといって特別に安全性が低いということはありません。最新の軽自動車には、衝突被害軽減ブレーキや誤発進防止機能などの先進安全装備が搭載されており、安全性の向上が図られています。

衝撃吸収設計で乗員を守る構造

「軽自動車は事故時に壊れやすい」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、それは車体が衝撃を吸収するように設計されているためです。

車体の変形によって衝撃を分散し、車内にいる人へのダメージを最小限に抑える構造になっています。見た目の損傷が大きくても、それによって乗員の安全が確保される仕組みなのです。

車体の軽さが安全につながることも

軽自動車の特徴のひとつに「車体の軽さ」があります。この特徴が、事故時の安全性に有利に働くことも多いです。

とくに単独事故では、車重が軽いため衝撃のエネルギーが抑えられ、死亡事故につながるリスクが低くなります

軽自動車はブレーキ性能が高い

軽自動車は車体が軽いため、ブレーキをかけた際の制動距離が短くなります。制動距離とは、ブレーキを踏んでから完全に停止するまでの距離のことです。

制動距離が短いことで、急ブレーキ時の対応力が高まり、事故を回避しやすくなります。とくに市街地走行では、この特性が事故防止に大きく貢献するでしょう。

軽自動車を選ぶ際のチェックポイント

より安全に軽自動車に乗るためには、車の選び方が重要です。以下のポイントを押さえて、安全性の高い軽自動車を選びましょう

後部スペースに余裕がある車を選ぶ

後部に十分なスペースがある車種は、万が一後方から衝突された際の衝撃を逃がしやすく、安全性が高まります。

安全性を優先するなら、後部座席や荷室に余裕があり、ゆったりとした車内空間のあるモデルを選ぶと良いでしょう。

側面エアバッグ付きの車を選ぶ

エアバッグは衝突時に乗員を守る重要な装備ですが、正面だけでなく側面を守るサイドエアバッグがついていると、さらに安全性が向上します。

側面からの衝撃を軽減できるため、万が一の事故時にも安心です。

横滑り防止機能のある車を選ぶ

横滑り防止機能が搭載されている車は、安全性が高くおすすめです。この機能は、滑りやすい路面で横滑りを感知し、自動的に軌道を修正する仕組みです。

平成30年2月24日以降に製造された軽自動車にはこの機能の搭載が義務化されているため、新しいモデルを選ぶとよいでしょう。

自動ブレーキ機能付きの車を選ぶ

軽自動車はもともとブレーキ性能が高いですが、さらに安全性を向上させるなら、自動ブレーキ機能を備えた車を選ぶのがおすすめです。

自動ブレーキは、障害物を感知して必要に応じてブレーキを作動させ、衝突を回避または軽減する役割を果たします。

まとめ

軽自動車は普通車と比べて小型で軽量ですが、安全性が低いとは一概にいえません。衝撃吸収設計や最新の安全装備が搭載されており、選び方次第でリスクを軽減できます。また、後部スペースの確保、側面エアバッグの有無、横滑り防止機能や自動ブレーキの搭載など、安全性を高めるポイントを押さえることが重要です。安全運転を心がけるとともに、しっかりと安全装備の整った車を選ぶことで、軽自動車でも安心して運転できます。

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